例えば、震度6強～震度7という大地震で被災したとしても、その住まいに「住み続けられるかどうか」を考えて構造計画をします。
左の図表は2016年に発生した熊本地震での被害調査結果をまとめたもので、耐震等級3の住宅は被災しても住み続けられる状態であったことが分かります。
こうした事実も踏まえ、「耐震等級３」を最低限の自社の基準として、そこに建物のトータルバランスを考慮しながら「無理のない余力のある耐震等級３以上」を実現します。

構造に対する検討は、その方法によってレベル差があります
「許容応力度計算」は、建物が地震などの力を受けた時に、ぞれぞれの構造部材が無理なく支えられる必要な強度を割り出す計算方法です。１つずつの部材に対する力のかかり具合を分析できるので、より詳しく建物の安全性を確認することができます。
「この家は丈夫で安全ですよ」という言葉の根拠として、全棟許容応力度計算を他社への外注ではなく、自ら行っています。

いくら許容応力度計算をしても使う構造材の品質が不安定だと机上の空論になってしまいます。
そこで私たちは、製材とプレカット工程内だけでも４回以上の検品･検査が実施し、１本ずつ強度や含水率の性能表示された地域材を使用します。しっかりと品質管理された木材だけを構造材に選定し、許容応力度計算との整合性をとることで丈夫な構造を担保しています。

私たちは全棟長期優良住宅の認定を取得しています。その認定要件の中に「劣化対策」に関する項目があります。構造躯体に使われている材料に対して、劣化させないためのしっかりとした対策が施されているかを評価するものです。
私たちが劣化対策等級3以上にこだわるのは、構造躯体に関わるような大規模な改修をしなくても「世代を超えて住み継ぐことができる耐久性」を大切にしているからです。

住宅の耐久性において構造材への防腐防蟻対策は重要な項目です。ホウ酸は鉱物で、海水、淡水、岩石、植物、土壤などに存在する身近な"自然素材"です。無臭で揮発しないので効果も永く続き、防腐防蟻対策による、アレルギーやシックハウス症候群などの心配もありません。
ホウ酸を施す範囲は、土台や柱、梁などの構造材はもちろんのこと、屋根材に至るまで家一軒まるごとホウ酸処理をして、近年増加傾向にあるアメリカカンザイシロアリにも対応しています。